三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「パフスケインか…確かにいそうだな。オレの家では飼っていなかったが、従順でペットとして大人気、もしパフスケインと遭遇しても特に用心する必要はないな。ニフラーに負けず劣らずのモフモフだから、撫でてみたかったんだ」
確かに、魔法薬学の授業で習う笑い薬を作成するためにもホグワーツで飼っていたってなんら不思議ではない。ケサランパサランのような丸いフォルムに、投げられても文句を言わない従順さ。……生物を投げる、という行為は流石にどうかと思うが、つまるところそれほど温厚であるということだ。それがホグワーツの廊下を跳ね回っている姿を想像すると、微笑ましくなる。
「へぇ…服を繕うか…。家庭的なんだな、セシルは。レパロを使いこなせるようになるまでにボタンが取れたら、頼むことにするよ。あまりに大きく破れた場合はオレは買い換えるが、そうやって別の布で補強するのも趣があるんじゃないか。愛着はわくだろうな」
本では、裁縫や料理などのスキルが備わっている人を家庭的と言うのだと読んだ。魔法使いは基本的にそれらを呪文で済ませたり、屋敷しもべ妖精に任せたりするのでオレ含めて馴染みは薄いが。なんにせよ、呪文に頼らずにできることがあるのは良い事だと思う。魔法族の中でも特に純血はそういった手作業を見下す傾向があるが、オレは少なくとも誇るべきステータスであると考えている。なんにせよ、オレにはできないことをできる時点で優秀であると評価できるだろう。
「わかった。今が4時すぎだから…遅くても6時前には部屋に戻るようにするか。そうすると、1時間半程度しか探索ができないな。モタモタしてられない。よし、行くぞ」
彼の意向に当然異論はないので頷けば、付けてきた腕時計で時刻を確認し。1時間半程度の短い時間しかないので少し急ぎ気味に早口で話して、ルーモスで前方を照らしながら歩き出し。
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