三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「....ん...?」
コンコンっと誰かが、ドアノッカーで部屋の扉を叩く音が聞こえ、眠たげな目を擦りながら、ゆっくりと体を起こし、時計をちらっと見た。
「....ちょっ、まだ朝の4時じゃん...!」
僕は変な時間に起こされて、安眠を妨害されて少しだけイライラしていた。なんて非常識なんだ、新聞配達でもここまで早く来ることは無いじゃないか!そもそも来るとしても扉の前に置いとけばいい話だし!
コンコンコン...
鳴り止まないノック。流石にエリオットくんまで起こさせたくないので、溜息を吐いて、杖を手に取る。髪をかきあげてはルーモスと唱えた。杖の先からの小さな光を頼りに、ベットから降りて扉に向かって、扉を開けた。
「....ちょっと...っ!何時だと思ってんの...!うるさいんだけど...!...は...?誰も居ない..」
僕は開けると同時に、エリオットくんを起こさないような小声で、ノックしてくる人に注意しようとしたら、そこには誰もいなかった。
(嫌がらせ....?でもこんな初日に...?はー???あのソバカスとデブの仕業か??さすがにやりすぎだろうが!っざけんなよマジで!)
まだ眠気が引いていない寝起きだと思考が上手く回らなくて、いつもよりも短気になって、早とちりで二人の仕業だと勝手に決めつけて居たら、くしゃり...っと何か、紙のようなものを踏む音と感触を感じた。光を下に向けて、屈んで踏んだ紙を拾い上げてみたら、そこにあったのは白い鳥の羽らしき物と、一枚の封筒があった。
(僕宛ての手紙...?差出人が書いてない...)
差出人の書いていない怪しい手紙だ、だがもう眠気が限界に達しそうになっているので、警戒もなく封筒を開けて手紙を取り出してみた。
「.....うわっ!」
僕は思わず小さく声をあげてしまって口を押さえた。
(...何コレ...?英語じゃない...ラテン語..?てかなにこれ...目...?なにかの現代アート..?)
そこにはギョロっとこちらを見据えるような、文字通り、白い翼に包まれた瞳の怪物の絵と、ラテン語らしき文字が一行と書いてあった。僕はラテン語が読めないが、ただ、何となく、悪い予感しかしなくて、寒気を感じた。
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