三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「ああセシル。改めてオレはエリオット・セントリックだ、よろしく。む、飴玉か。ありがとう、久々に食べるよ」
セシルと名乗った彼の思惑は当然知らず、人懐こい少年だなと好感を抱いたので有難く飴玉を受け取って。再度名乗ったはいいもののセントリックの名は魔法界ではそれなりに有名だが、この分ではそれも知らないだろう。
(入学前の予習が多くて菓子には手を伸ばしていなかったからな。それにしても、クレスウェル?何処かで聞いたことがあるようなファミリーネームだが……まぁ、いいだろう)
初耳ではない響きに内心首を傾げながらも何処で聞いたのかはパッと思い出せず、さして重要な事柄ではないと一蹴すれば列車へと乗り込み。
「ああ、個室はまだ空いていたな。開放座席だと使えもしない杖を振ってバカ騒ぎをする頓痴気も多いから個室の方がゆっくりとできるだろう、あそこに入ろう」
車内はうろつき回る多数の生徒で賑わっていたが、運良く空室を見つければそのドアを開いてセシルを中に促して。
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