三丁目のミケネコさん 2022-02-21 22:59:24 |
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「うんうん...嘘ばかりじゃないところが厄介だよね...何が本当で何が嘘なのかわからなくなっちゃう。デイリープロフェットのフェイクニュースで酷い目にあった被害者って何人居るんだろね...でも少なくとも絶対一人二人ぐらいはいそう...」
(一度記事を世に出して仕舞えば取り消すのは難しいはずなんだけど...特に人の手元に届く新聞紙は、インターネットと違ってワンクリックですぐ取り消せば何事もなかったことにできない。まぁネットでもするのは難しいけど、そういうのが上手い人がやったり、上手く誤魔化せば、何とか出来なくもないはず。...よく考えてみれば、あの時わざわざ新聞回収する人とか来なかったのに、目を離した隙に、いつの間にかその新聞紙が人々の手元から消えていたな。なんの魔法なのか、若しくは誰かが物理的にやったのか知らないけど、どちらにせよ中々に凄い腕前の持ち主が新聞社に居る事だけは分かる。)
まぁ何事も時間が経てば、古い情報なんて誰からも興味を持たなくなって、次第に忘れていく。長い月日がたった今、一体何人僕らの事を覚えているのか分からない。だがまぁ、バレそうになれば人違いってことにすればいいだろ。クレスウェルのファミリーネームなんて、同じファミリーネームを持っている家庭は多いし、珍しくもない。
(まぁ深く深くまで人の家庭事情を掘り下げて調べる暇なやつじゃない限りは、バレないはずだろう)
「ほ..ホントだよー!別にっ、怖くないし???ただカラスにビビっただけだよぉ!まぁ、確かに何起こっても可笑しくないけど、だいじょうぶだよ!消えても絶対ほかの何処かに出口つながってるはずだしィ?って、君さっきのことめっちゃ根に持ってるじゃーん!!ヤダー!」
どう考えても絶対弄ったことを根に持っているエリオットくん、今度は僕が弄られてもまぁ仕方ない、自業自得何だから。だが、やっぱり弱い所はあまり見せたくない余り、僕は必死に覗いてくるエリオットくんの顔を必死に避けて
そう友人らしい、何やかんやで楽しくやり取りをしていたら、どうやら談話室に着いたらしい。照明はあまり眩しくなくて、ユラユラと揺れるロウソクと緑に光るランプのみで薄暗い。高級そうな家具と窓辺に揺らめく謎の影、床にはマットがしかれて居なくて、歩けば足音がよく響く。アットホームな雰囲気とは到底言えない様な場所だが、違う意味で落ち着く。
「ね!なんかこう...薄暗くてとっても良さげって感じ!静かだしね!なんかソファーとかすっごい高そうで座るのに気が引けるけど...」
貧乏な生活に慣れれば、いざこう言う高級そうな物を見ると使ったりするのを躊躇ってしまう。談話室は落ち着くっていえば落ち着くのだが、自分とは縁がなかった分だけ、変に矛盾して逆に落ち着きが無くなる。
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