門番 2022-01-22 17:59:35 |
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>112 アリスタ
アタシの誕生日?──さあ、いつだったかしら。アリスちゃんは?その日が来たらアタシがお祝いしてあげるわ。
( 誕生日を祝うことはする。実際女王や王の誕生日には特に盛大なお祝いがなされ、その日はどんちゃん騒ぎ。その日だけは悲鳴も聞こえない。さて、己はどうだろう。考えたところで、どうしても思い出せなかった。毎日お茶会をするのが当たり前。祝って貰ったことも、祝ってほしいとお願いしたことも、もしかしたらなかったかもしれない。首を捻った後、問い掛けにて返し。潜められた声で重ねられた問いは切実で、かなりこの世界から出たがっているように思えた。それも当然のこと、慣れない状況下での生活は苦しいだろう。言い換えられた言葉には花丸を贈りたい。己の選択によって彼女の運命が決まるようなこの状況を少し面白く思うだなんて、さすがに悪趣味すぎるだろうか。わざとらしく低い声で言葉を紡ぐ。反応を窺うような表情はまるでヴィランのよう。肩を竦めて大袈裟なリアクションを取って。それから内緒話は終わり、とばかりに元の位置に戻り、ティーカップに口をつけ )
そうね。アンタが本気で願うなら。少なくとも、ここで生活できそうなら教えられないわね。それから、アタシが信頼できると思えない子には、絶対に教えない。自分本位の子のために首をはねられるのなんてごめんだもの。
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