門番 2022-01-22 17:59:35 |
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>108 アイザック
そうなんだ。ボクの敬愛する女王様の方が偉いのかなあ。気になる!
( 校長がどんな人であるのかを実際に知ることは不可能。きっとこの国から出ることはできなくて、女王様が許したとて出られるのはアリスだけ。できないからこそ憧れてしまう。外の世界はきっと凄い。考えるのは自由だが、現実はそう甘くない。もし外に出たとしたら、待ち受けているのは記憶を失い、ただの兎として跳ね回る運命。こうして彼と話すことすら叶わなくなってしまうだろう。不思議の国にいるから成長しない、とも取れるかもしれない。よぼよぼの兎なんて見向きもされないに決まっている。考えれば考えるほどどうしようもなくて、腕組みをしながら眉根を寄せ。ふと見ると、お皿に盛られたお菓子はみるみるうちに減ってゆく。それを見て、いつの間にか微笑ましい気持ちになっていた。たとえるならば、子どもの成長を見守る親の気持ち。それほど楽しく、柔らかい感情が心を占拠した。成長期なのも関係しているのだろうが、彼一人で用意したお菓子がすべてなくなってしまいそうだ。しかし元々アリスをもてなす会、まったくもって問題はない。肥えてしまわないように、栄養もたっぷり摂って貰わなければならないが。色々と考えていたせいで、うっかりあつあつの紅茶を冷ますことなく口にしてしまった。それ自体は大したことではない。問題は彼にしっかりと聞かれてしまったことだった。注意をすれば聞く耳持たず、フラグを立てればしっかり回収。そんな彼が己の失態を見逃すはずはなかった。よく考えれば想像できたことでも、頭が回らなかったらしい。慌ててふうふうと息を吹き掛け、一口啜って心を落ち着ける。カップを置くなり、明らかに下手すぎる話題変更を )
い、いつもはこんなんじゃないもん!それより、お菓子美味しい!?
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