門番 2022-01-22 17:59:35 |
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>96 女王様
――――私、何してたんだろう。
(呆然と立ち尽くす自分の姿を、行き交う人々がじろじろと眺めている。うたた寝から覚めたような心地を、頬や首筋にちらちらと降る雪が正気に戻していき。近くの公園にあった時計を見れば、最後に記憶している時間から数分が経ったのみ。数分間、立ったままで自分は何をしていたのだろうか。どんなに記憶を探ろうとも、思い出すことは出来なかった。首筋に物足りなさを感じて視線を移すと、そこにあったはずのお気に入りの首飾りはなくなっており。どこかに落としたのと考えるのが普通だが、それにしては不思議と焦る気持ちも残念だと思う気持ちもなかった。喪失感の代わりに胸に残る温かな気持ちに首をかしげていると、灰色の空を大きなカラスが飛んでいくのが目に入った。)
(/ここでご縁があった記念として、最後のロルを書かせて頂きました。このロルへの返信は不要です。今までありがとうございました。)
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