刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手は“もう良い”とは言わなかった。もがきながらでも立ち続けろと______其れはいつの日か、自分が相手に掛けた言葉と、“呪い”と同じ物だ。けれど、自分と一緒に立っていて欲しいと言う言葉は相手の優しさだと理解出来た。もう良いと言ってしまえば、自分が破滅へと沈み込んで行く事を相手は分かっているのだろう。「……優しくないな、」先程までの不安定さが完全に消えた訳ではないものの、そう告げた言葉には相手を揶揄うような呆れたような普段通りの色が少しばかり戻っていて、相手を責めている訳ではない事は伝わるだろう。「…自分でもどうしようもない程、胸の内が焼き尽くされるような感情だった。今此処で、自分があいつを殺さなければと______夢と同じだ。確かにあの男だと思った。……これ以上は不味い、」天井を見つめながら、あの瞬間の苦しい程の感情を思い出す。可笑しくなどなっていないと相手は言うが、現実との境界が曖昧になる状態は当然良い兆候ではない。これ以上落ちていく訳には行かないと思っているからこその言葉を紡いで。 )
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