刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 相手はそう言うが果たしてどうだろうか。本当に嫌だった場合、例え既に目的地に到着していたとしても“帰る”と主張し続けただろうし、まして波打ち際まで行くかどうかと言う選択肢を此方に委ねて来る筈が無い。ぶっきらぼうな返事の裏にある“別に良い”を勝手に抜き取り「確かにそうだね。」と頬を緩ませると相手と同じく隣に腰を下ろして。___返って来た当たり前の返事には小さな笑みを。その後互いに口を開かなければ聞こえるのは波の音だけ。酷く居心地が良く感じるこの時間で、職場での相手の苛立ちに此方から触れる事は辞めようと思った。その代わり海を見詰める端正な顔を、冷たい月の光を受ける碧眼を横から見「…帰ったら、何も考えなくて良い時間を作ろう。甘さ控え目のホットミルクと、アーモンドチョコで寝る前の贅沢な時間を満喫するの。今日は月が明るいから、電気点けないで過ごすのも良さそうじゃない?」語調こそ穏やかなものなれどやけに饒舌な理由は自分でも説明が出来ない。そうして静かに伸ばした手で相手の袖口を軽く掴んだその理由もまた、説明の出来るものでは無かった )
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