刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 頭上から声が落ち、見上げると目前に居たのは穏やかな笑みを携えたエバンズの主治医。その姿を見ただけでも溢れ出した安堵は続けられた“一時的なものなので心配はいらない”と言う言葉によって確かな光となり胸中に広がった。「…ありがとうございます、」と、やや憔悴した表情ながら同じく微笑み礼を述べた後は促されるままに診察室へと行き。__背後で扉の閉まる音。キャスターの着いた丸い椅子に腰掛け、膝の上で鞄を抱える。先に口を開いたのは相手の方だった。エバンズの容態や捜査の話では無く尋ねられたのは己の調子。ほんの僅か考える間が空き即答こそ出来なかったものの控え目に頷く。「…大丈夫です。事件が事件なだけに十分とは言えないかもしれませんが、夜もちゃんと眠れているし、私は大丈夫。」“大丈夫”と2回繰り返したのは己への言い聞かせか、はたまた“本当に大丈夫じゃない人”に心が向いているからか。本日何度目かの力の無い微笑みを浮かべた後。「___ただ、」と唐突に言葉を落とすと目前の相手を見、直ぐに視線を僅か下方に落とし。「エバンズさんが何度か見せた表情が頭から離れないんです。…発作の原因が、私にあるんじゃないかって、」言葉少なに語ったのは懸念。考えたくは無い、勘違いであって欲しいそれはどんな時も終始付き纏い時折顔を覗かせたのだ。今回もまた、あのコテージで。相手が意識を失う程の発作を起こしたのは“視線が重なった後”だった )
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