刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 今回の捜査に刑事として関わる事が得策でない事は、当然自分でも理解していた。到底万全とは言えない状態で心身の不調を騙し騙し捜査に当たれば周囲にも無用な迷惑を掛ける事も。此の事件に固執するのは謂わば自分の“エゴ”だ。十数年前に果たせなかった事を、かつて自分を引き戻してくれた_____妹に瓜二つのアンナには、せめて。じっとりと汗ばんだ背中を摩られるも、相手の問いには小さく頷いて。ワイシャツの首元を緩めベッドに横になる。眠るのが怖いという思いはありながら、身体は疲れていて程なくして浅い眠りに落ちていた。---夢は、酷く鮮明だった。あのコテージで真っ赤な血溜まりに立つ自分の前にはアンナの遺体。現実の昼間と同じように現場の状況を確認するために部屋を1つずつ開けていく。奥に進みある部屋の扉を開けると、折り重なるようにして被害者が倒れる幼稚園の一室が広がっていた。声にならない悲鳴と共に飛び起きた身体には痛みが襲う。「……っ、あ゛…はぁ…ッ…!_____違う、っ…」自分に言い聞かせるように紡いだのは、記憶の混同を感じる防ぐための言葉。酷い発作に引き摺り込まれる事を避けたいという思いから、なんとか意識を繋ぎ止めようとするのだが、ベッドの上に身体を起こしたまま徐々に呼吸は浅くなっていき、瞳には暗い翳りが落ち。 )
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