刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 普段であれば資料を読み込み捜査の進め方を頭の中で組み立てるのだが、その作業がこれ程困難だと感じたのは初めてだっただろうか。直接写真を見ないにせよ、ふとした瞬間に現場で目にした記憶と過去の事件の記憶とが絡まってフラッシュバックしそうになる。目の前の現場を、事件を見なければいけないのに、事あるごとに過去が首を擡げるのだ。其れでも決して降りないと断言した捜査、手を抜く訳にはいかず集中して資料と向き合い気付いた頃には夜も遅い時間になっていて。---確実に心身を擦り減らす事に繋がるであろう今回の捜査。相手の家へと戻る車内で、多く服用していた薬の効果が既に切れるのを感じていた。身体の痛みが強く出て、首筋や背中に汗が滲む。痛みを逃す為に浅くなる呼吸と、ほんの些細なきっかけでフラッシュバックに襲われそうな不安定さを自分でも感じていて意識を今に繋ぎ止めておくことに必死だった。相手の部屋に着くと、ジャケットを脱ぐよりも先に鞄から取り出した鎮痛剤を手にシンクで水を汲む。「_____…っ、」強い痛みに軽く唇を噛む事で耐えつつ、痛みの波が引くのを待ち。 )
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