刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 一度目の“分かった”が、今この場を乗り切り捜査を続ける為の上辺だけの返事だと言う事に気が付けない程浅い付き合いでは無い。気持ちの無いその頷きと了承に思わず吐き出しそうになった溜め息が喉の奥で止まったのは、その後直ぐの相手の表情が驚きを纏ったから。一度は飲み込んだ筈の溜め息が漏れた後、顔には仕方の無さそうなほんの僅かの呆れと、それよりも遥かに大きな慈しみの色が滲み「__ちゃんと言葉にして良かった。」と、独り言にも似た声量に続けて「驚いてるようだけど、エバンズさんの事が大切なのはずっと前からだからね。…大切だから、苦しむ姿を見たくないって思うのは普通の事でしょ。」至極穏やかな笑みと共に言葉を重ね。二度目の“分かった”に今度は少なからず空っぽさを感じなかった事に満足そうに頷いて。___執務室の扉がノックされたのは部屋を出て行こうとしたその時だった。入室許可の返事の後に入って来たのは顔馴染みの鑑識官で、茶封筒を相手に手渡すや否や『現場で撮影した写真と、死亡推定時刻の報告です。』と簡単に中身の説明をし再び部屋を出て行き。良いか悪いかこのタイミング、死亡推定時刻はまだしも殺害現場の写真を見なければならないと言う事は、どうしたって遺体の写真も見ると言う事。部屋を出る事は選ばず険しい表情のまま相手の目前から横に移動して )
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