刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( ___請け負って居た別の事件が大方片付き一段落した事で、向かった先は既に相手が現場検証を初めて居るだろうレイクウッド郊外にある湖畔の別荘。道の左右から木々が伸びる薄暗い道を抜け湖の手前で車を停めると、規制線の前に立つ警備員にFBI手帳を見せ「レイクウッド署のベル・ミラーです。」と名乗り手袋を嵌める。規制線を潜り、壊された玄関の鍵を一瞥してからコテージの中に入れば何処かひんやりと感じられる空気に身が引き締まり、相手の姿は無いものの何か気になる箇所でも発見したのだろうと、先に遺体を確認するべく暖炉の前に倒れる様にして亡くなっている今回の被害者の傍らに歩み寄り__「……え、」その顔を見た時、余りの衝撃に一瞬呼吸が止まり身体が硬直した。彼女を知っている。決して忘れる事の無いその女性は、以前エバンズが妹の記憶以外を無くした時に【セシリア・エバンズ】として相手の前に立ってくれたカフェの店員だ。セシリアに瓜二つの風貌で、兄である相手も見間違える程。記憶を取り戻した相手と、今度お礼も兼ねてお茶をしに行くと決めて居たのに、結局沢山の事件捜査に追われ未だ叶っていなかった。彼女の名前は【アンナ】だ。__知り合いが事件の被害者になる捜査はこれが初めてで、薄く開かれた光の無い緑の瞳を見下ろしながら立ち竦んで居たも、ふいにリビングに隣接する部屋の奥から物音が聞こえ、弾かれた様に顔を上げる。何処か霧掛かって居た意識が引き戻され、その瞬間に頭の中はこの光景を既に見ているだろう相手の事でいっぱいになった。不味い、と早鐘を打つ胸のまま閉められた扉の一つ一を開け放ち__コテージの一番奥の寝室らしき部屋に相手は居た。床に崩れ落ち、狂った呼吸を元に戻す事も出来ないでいるその姿を見て警告音が鳴る。「…っ、エバンズさん、ミラーです!わかりますか、」早足に相手の側に歩み寄り両膝を床に付く形で座り込むと、上下する背中を擦りながらやや声を上げる様にして名を名乗り。焦燥を纏いながらも先ずは相手の意識が今“何処”にあるのかの確認をして )
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