刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
|
通報 |
( ___背後で床を踏みしめる足音が聞こえ、その音が真後ろで止まったかと思えば続いて怒りの滲んだ低く静かな声が落とされた。一拍程の僅かな間の後にゆっくりと振り返り相手と視線を合わせる。碧眼には一目見ただけでわかる冷たさが宿っていて、その瞳を見た途端に先程までの何処か浮世離れしたかの様な不安定さが影を潜め、浮遊していた感覚が戻った。__自分は何をした。相手の言う通り、指示されたのは小屋の中の監視で突入では無い。ましてあの時、まだ相手は機動隊員と綿密な作戦を練っている真っ最中で、己は勿論、他の隊員の誰にも突入の指示は出ていなかったのだ。“助けて”と、その言葉と人質の女性の姿を見て咄嗟に身体が動いてしまった。途中、確かな制止の言葉を聞いたのに。明らかな、絶対におかしてはいけなかった単独の突入に弁解の余地は無い。「……誰も、」僅かに視線を落とし、誰の許可も受けてはいないと消え入りそうな声で返事をした後、「…申し訳ありませんでした…。」と、これまた変わらぬ声量での謝罪を告げて )
| トピック検索 |