刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( “勿論”と、そう何の躊躇いも無く紡がれた言葉は心を包み込む柔らかな羽毛の如く不安を覆い隠す。そこに明確な根拠は無いかもしれないが彼を真っ直ぐに見て心を寄せてくれる“エバンズの主治医”と言うそれ自体が既に己からすれば何よりの根拠だ。苦しむ彼を前にして何も出来ない歯がゆさは募り、結局は無力な存在なのだと絶望しかけても、“寄り添う事”でほんの僅かでも彼の苦しみを和らげる事が出来るならこれ程嬉しい事は無い。相手の言葉は不安に駆られ霞んでいたその事を思い出させてくれる。__何故だか目頭が熱くなり、今は此処に居ない彼に無性に会いたくなった。「…私も全力でエバンズさんを支えます。」うっすらと濡れた睫毛を指の甲で軽く擦り、相手と同じ決意を告げた後、少しばかり思案する間を空ける。そうして思うのは“繋がり”だ。エバンズと相手は所謂患者と医師の関係で、患者側が治療を必要としなくなれば当然会う事は無くなる。それでも__「…通院が必要無くなった後も本当にたまにで良いんです、先生の仕事が落ち着いてる時や都合があえば__お節介な自覚はあるけど、エバンズさんとの繋がりが切れて欲しくないって思うんです、」“会って欲しい”と第三者の自分は声を大にしては言えないが、僅かでも良い、繋がり続けて欲しいと思うのは、遠くながら少なからず2人の信頼や絆の様なものを感じていたからか )
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