刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
|
通報 |
( 意味も無く公園に連れ出され嫌々相手の外出に付き合わされる事はあったのだが、相手が側に居る事に徐々に慣れて来ている自分が居た。体調は変わらず良くなかったが、1人で眠っている時よりも温かく、少し安心して眠る事が出来るようになっていた。濃く目の下に住み着いていたクマは少しばかり薄くなっただろうか。---その日も相手の側で眠っていて、相手がベッドを抜け出す動きに僅かながら眠りが浅くなったのだが_______突然響いた激しい衝撃音に一気に意識が引き上げられた。悪夢に魘されていた時だったら其の音が銃声と重なり、フラッシュバックに襲われていても可笑しくない程の音だった。飛び起きるようにしてベッドに身体を起こし音の出処を探れば、直ぐに相手が立ち尽くしている事に気づいた。足元にはワインのボトルが粉々に割れ、未だ中身が入っていたのだろう、赤がじわじわと広がっている。「_____ッ、…クラーク、」彼の表情は俯き気味で読み取れないものの、浅い呼吸に肩が上下している事に気付く。彼が取り乱した様子を見せる事など滅多にない。何があったのかと相手の名前を呼び、ベッドから立ち上がり。怪我をしないようにガラスの破片を片付ける必要があるが、相手は明らかに様子が可笑しい。悪い夢に、普段抑圧している過去の記憶が引き出されたのか。「……ベッドに戻ってろ、水を持ってく。」先ずは少し相手を落ち着かせ、フラッシュバックが起きないようにする必要がある。記憶を押し留めようと必死に呼吸を繰り返している時、全てを飲み込むように過去の記憶が首を擡げる苦しさはよく知っている。自分の安定剤を飲ませて落ち着かせるべきかと考えながら相手に近付くと、一度ベッドに戻るように促して。 )
| トピック検索 |