刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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__だったら、私からの要求も聞いて下さい。そしたら上を含む全員に何も言わないって約束するから。
( 本来ならば上の人間に絶対的に報告しなければならない案件。そうして更なる休暇を貰うなりなんなりしなければいけないのに。それをわかっていながら相手は頑なに拒み続ける。入院の時とは違い恐らく此方が折れなければ難しいだろう事をヒシヒシと感じれば少しの間を置いた後に所謂“取り引き”を持ち掛けて。交差した視線は恐らく出会ってから今までで一番冷たく拒絶を多く含んでいる。踏み込めば踏み込む程距離は遠くなって行く事を知っている。笑って無くてもいいから拒絶だけはしないでと言葉にならない瞳が訴えるがそれとは比例せずに唇は「過労だけじゃない何か別の原因もあるんじゃないの?」と本質に迫る問い掛けを繰り返していて。__麺類は食べやすいなんて言った人に文句を言ってやりたいくらい少しも喉を通らないではないか。いい匂いだけはちゃんと感じ取れるのに。それでも食べないと言う選択肢は勿論の事無い訳で、一口を咀嚼するもそのタイミングで瞳よりも確かな拒絶の言葉を告げられれば「何でそうなるの!」と思わず声を荒らげて。それに驚いた周りの客が此方の様子をチラチラと窺い始めたものだから一先ず謝罪を。それからキッと睨む様な視線を向け先程よりも声のトーンを落としつつ「私はもう薬の事もいろいろと知ってる。だからまた前みたくなっても驚かないし対処出来るから。でも他の人は違う。今度は本当に上にバレて大事になるかもしれない。エバンズさんにとっても私と組む事はマイナス点ばっかりじゃないはずでしょ。……お願いだから拒絶しないで…っ!」本当はこんな損得勘定で相手を縛りたく無い。けれど今はこれしか思い付かないのだ。必死に訴える言葉の最後は最早涙声の様に震えていて )
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