地雷女 2021-12-19 23:10:59 |
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「ロイド様。僕はジオルド・スティアートです。今日はよろしくお願いします」
「ジオルド王子…、でしたっけ?御会いすることができて光栄です。此方こそお願いします」
「ふふ、では早速お茶でも…と言いたいのですがその網は…?お荷物でしたら持たせますが」
「そこでカブトムシがいたんでついつい虫とりをしちゃって…。カブトムシ、大きくて珍しい色だったんです!ジオルド様も見ますか?」
「……ふふふ、ふっ、ははっ!人の敷地でカブトムシとりなんて、愉快な人ですね。是非僕も見たいです、見てもいいですか?」
「あっ、そっか…。人の敷地でカブトムシとりしたなんてバレたら怒られる…。お母様に内緒にしてくれるなら、全然みせます!内緒にしてくださるならですよ!」
「ふふ、もちろんです。ここでは美しい白い肌が焼けてしまうと思うので、あそこの影に移動しましょう。…お手を。」
「はい…!……ジオルド様ってエスコートが上手とか御令嬢に褒められませんか?」
「うーん…そうですね、まあ…社交辞令だとは思いますが…。」
「いや、普通に上手いと思いますよ。俺もご令嬢と会うときがたまにあるんですけど、噂の紳士のしの字もないって怒られちゃって…って、悪口なんてよくないですよね…。」
「確かにロイド様に紳士的な雰囲気は余りないですが、もっと素敵な雰囲気を御持ちですよ。僕は好きです、ロイド様の雰囲気。」
「そう言われると嬉しいなぁ、俺も…じゃなくて僕も!ジオルド王子の手の引き方とか仕草とか好きですよ。」
「………その笑顔も素敵です」
「えっ、?なにか仰いましたか?」
「いいえ。とった珍しいカブトムシを見せてください。虫の本を読むことがあるので種類ぐらいなら分かるかもしれません」
「さすがですね、ジオルド王子」
「ふふ、どうも。ロイド様」
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