ニケの箱庭 ( 3L / 日常 / シリアス )

>2 用語 :
世界 . 舞台としては現実世界ではなく、架空の地球のこと、と考えて頂けるといいかと思います。また、大人がいない為これ以上子供が増えることはなく、ほぼ全ての子供がソワレに集まって暮らしています。

Lily ( リリー ) . 病にかかった者の事を言うが、世界の子供全てが既に感染していると言っても過言では無いため、あまり個人的に使われることは無い。20歳になると途端に枯れるように息を引き取り、2日ほどで骨が溶け肉塊と化す。名前の由来はユリのように甘く強い香りが体内から出される為。

soiree ( ソワレ ) . 楽園と呼ばれるほど緑溢れた施設。朝6時~10時の間しか太陽の光は受け入れられず、一日のほとんどが深夜のように暗い。殆どひとつの国といっても良いほどの大きさで何100万もの子供達で溢れている。丸く囲われた施設は中心から広がるように庭園が続く。またソワレは3つの派閥に別れて施設を使用する為、丸型を3等分した壁のような庭園が特徴的。
: concert ( コンセール )
音楽会のコンセール 。芸術的な面で非常に優れた才をもつ者が利害の一致のみで集まった派閥。集団行動等は苦手な者が多く、派閥としての力は低いが一人一人の個性が強く、踏み入ろうとするものは少ない。大体が少し変わった子だが、他と比べれば比較的穏やか。だけど、友達にするのにコンセールはおすすめしない。

: bal ( バル )
舞踏会のバル 。名前の通り夜通し舞踏会を続ける程活気溢れた派閥。騒がしく、見た目も華やかで明るいものが多いが、それ故に喧嘩や争いも多い。集団行動は得意で、仲間意識が強い。だが、バルの乱暴で確実なやり方に反発するものがいれば直ちに派閥の外へと追いやられる。バルに所属するなら容姿や言動には気を使った方がいい。

: banquet ( バンケット )
晩餐会のバンケット 。規律や規則が多く、派閥としては群を抜いて統制が取れている。また、バンケットに限り上下関係がハッキリしており、バルから追いやられた者がバンケットに属していたものに従く。という暗黙の了解があったりする。だが、こちらも規則を破れば追放という形で追い出されるのでお気を付けて。

: reverie ( レヴリ )
白昼夢のレヴリ 。3つの派閥に存在を認められていない、一匹狼な者達をまとめて言ったもの。数える程しかいないレヴリは手に負えない程気の狂った子供や、どことも馴染めずに漂う無機物のような子供しかいない。時々コンセールの子供たちと話しているのを見かける。多少近しいものがあるのだろう。

nike ( 顔のない天使 ニケ ) . リリーの急増と共に世界に現れた神出鬼没の天使。リリーの子供たちの前に現れては契約を交わすと、いちばん綺麗な体の一部と引き換えに、永遠の命を手に入れる。ソワレでは信仰対象としてニケの像が各場所に設置されている。
: blanc ( ブラン ) ニケと契約したもの。 奪われた部分は毎日痛みを伴うが20歳になっても120歳になっても死ぬことはなく生き続ける。その為痛みに耐えきれず自我を失い地下庭園に幽閉される場合も多数ある。どの派閥でも一般にブランの身分が上とされている。大半がニケの信者であり、金色の指輪を着用している。人口の約3割がブラン。
: rouge ( ルージュ ) ニケと契約しなかったもの。どんな場合でもブランでなければ例外なく20歳を過ぎれば途端に枯れる。またその後は肉塊になり、広い庭園の土の栄養素として使用されている。契約をしなかったものの、ニケを信仰して居るものはルージュにも少なからずいる。指輪の着用は無く、あったとしても金色の装飾品は認められていない。人口の約7割がルージュ。
sous-sol ( スーソル )
自我を亡くしたブラン達を幽閉する地下庭園。庭園とは名ばかりの牢獄で、緑色の植物は一切見かけられず、子供達の呻き声だけが響く。ポタジェの中央から階段が降りていて、そこからのみ出入りが可能。
potager ( ポタジェ ) . ニケが食料や日用品、服等を置いていく場所。いつの間にか倉庫がいっぱいになっている為、ニケの姿を見たものは居ないがきっとニケだろうと噂されている。ソワレの中心にある大きく無機質な建物で、元々はコンクリートで出来た無機質な倉庫だったが時間が経つにつれて様々な草木が壁に覆いかぶさり緑色の箱と化している。

robe ( ローブ ) . 派閥に属している事を知らせる為にその派閥の象徴である色を身につけることが必須とされている。またそれ以外の色は白とされている。
コンセールはモスグリーン、バルはワインレッド、バンケットはネイビーブルーと定められている。


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