主(賢さG) 2021-12-15 19:00:34 |
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…はい、そこはしっかりと…。
ありがとう御座います、トレーナーさん。
( 彼女を乗せてもいいと言われ、どこか嬉しそうな様子で微かに笑みを浮かべた後、そのお友達にはしっかりと大人しくしている様に注意をし、続いて自分も助手席に座った。車のエンジンがかかり、そのまま目的地への到着を待つのみ。その途中、暫く誰も話さない静かな時間が続いた後、車のフロントガラス先に映る景色を真っ直ぐ見つめながら「……昔から、私には様々なモノが見えます。普通なら見えないものが、はっきりと。」と、突然自分の過去の話を始めた。見えないものが見える、聞こえないものが聞こえる。そしてそんな自分を不気味だとかおかしい、と言われたこと、そしてそれらを否定され貶されることを恐れて、閉じ籠っていたことも、彼に話した )
彼女に出会ったのは、その時です…自由で、明るくて…何より、楽しそうでした…そんな彼女を見て羨ましくなり、追い掛ける様に…私は暗く狭い殻から破る様に、外へ出ました。
( 久々の陽の光は…ちょっと堪えましたが、とその時のことを思い出せば、おかしそうに小さく笑って。それからずっと、彼女は前を走っていて、自分はそれを追い掛け続けていた。彼女は夢であり憧れであり、恩人なのだ。そしてそんな彼女に追い付けば、きっと自分も彼女の様な存在になれると思っていた。何としても、そんな彼女を知りたかった。「…でも、それからずっと追い掛け、追い掛け…追い掛け続けても、彼女の髪すら触れることは出来ませんでした。」と、自分のことについてここまで話した後、口を止めた。気付けばペラペラと喋り過ぎてしまったことに、少し気まずそうな様子で、もう喋らない様にと両手で口許を覆う様に隠し )
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