「ありがと……ありがと……」 (上目遣いで差し出された手を弱々しく握り、覚束なく立ち上がる。判らずとも幾何学模様が書かれた案内板をちらりと見た後、つられるままに人混みを抜け幾度も道を曲がる。ここではなく一度.あちらに行くとかの初見殺しの罠が多々あり、この迷宮を何度も使う者がいるとは信じられなかった)