Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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「……あ!…ッおい!」
( フラフラと店を後にする相手を追いかけるが、此方の声も届かず、店を出た刹那、相手は行ってしまった。
やれやれと肩の力を抜いて眉をひそめれば、ちらりと店内へ目をやる。大量のグラスだけが取り残されたのを見れば 「 俺にも酒をくれ 」とため息混じりに、カウンターへ踵を返したのだった。)
____!?
( 昼間、泣きながら街中を放浪していれば、久しぶりに後輩に会い、情けないことに涙ながらに全てを吐き出してしまった。威厳のある先輩でいたかったが、幻滅させてしまっただろうか。
落ち着くまで暫く相手と共に居たのだが、すっかり夜になり、自分の醜態にいつまでも後輩を付き合わせてはいられず、大人しく自分の家に帰ることにした。
本当に上へ帰ることになれば、色々と、整理しないといけないこともある。
それから、部屋で書類をまとめながらも、何時間経っても未だにズルズルと鼻を啜っていた。おかげで仕事も何も捗りはしない。
全て投げ出して、とりあえず寝てしまおうかと布団を捲った瞬間、玄関から大きな物音がして思わず肩を跳ねさせる。慌てて其方へと向かえば、何故だか彼がそこにいた。
転んだらしい相手へ、「大丈夫かい!?」と思わず手を添えて起き上がらせるが、ハッと目を逸らし、すぐにその手は離された。)
……ベリアル。どうしたの、こんな時間に。
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