Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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( 相手の言葉に、これまた嫌味を言い返そうと口を開いたが、ここは一度、落ち着いて乱れていたシャツやジャケットを直し静かに隣へ腰掛けた。
眉間には皺を寄せたままだが、どうやら、今度は相手についての不満からくるものではないらしい。)
「 生憎だな。レイモンドさんは、…天界に帰りたいそうだ。」
( 晩酌は先輩とのみ、という相手の言葉に、皮肉そうにしながらも、それでいて大好きな先輩を心配そうに上記を呟いた。
昼過ぎ、再度地上を訪れ散策していたところ、どうやら偶然出会ったらしい。しかし、顔を見れば目は赤く腫れ上がり、泣き腫らしたようだった。此方の顔を見るや否や再度泣き出せば、「 帰りたい 」と弱々しく呟かれた。
酒ではなく、水を一杯もらおうと店員に頼みながら、隣に座る相手の顔は見ずに、僅かに怒りの籠ったように言葉を続けた。)
「 俺は、先輩を天界へ連れ帰りたかった。それは今でも変わらないさ。…でも、急に可笑しいだろう。
先輩は、お前に嫌われたと言っていた。
何を言ったんだ。」
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