Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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( 名を思い出して頷く相手を見ると、なんだか可笑しくてフフッと笑ってしまう。最初に話した時に比べると、随分と相手の方から口を開いてくれる。
差し出した水がそのまま受け入れられれば、少し安堵したように、そのまま暑さに不満を垂れる相手の話をにこやかに聞いている。相槌を打つように頷いては、アイスティーをもう一口飲み、なんだか若者に物申す老人のようで再度フフと笑みを零した。)
確かに、気温の変動が大きいですよね。
僕も、散歩から避暑しにここへ来たし……
ところで、もう地上生活は長いんですか?
………えっと…、…。
( 暑さへ同意を示すように上記を述べれば、先程の老人紛いな発言に釣られたように、相手がどのくらい地上にいるのか質問をする。その際相手の名を口にしようとするが、その時に初めて、まだ相手の名を知らないことに気付き、ゆく宛の失った言葉に、一気に歯切れが悪くなって視線が泳ぐ。教えてくれるか定かではないが「 あの、お名前は? 」と今更ながら恥ずかしそうに問うのだった。 )
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