Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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(先ほどまでは煌びやかな会場で大勢のドレスアップした人間に囲まれていたのに、今は大きなブランケットに2人でくるまり肩を寄せ合いながらソファーでのんびりくつろぐいでいる。
華やかなパーティーも嫌いではないが、やはりこうして相手と過ごす時間は心地よく落ち着くことができた。
相手ならあの会場で悪魔の影響を受けた全員を浄化して元に戻すこともできたはずで、対応しかねるなんて言いながらも見逃してくれたのだと機嫌よさそうに笑みを浮かべ、相手の髪に手を伸ばした。
セットしているのもいいが、いつも通りの相手が好きだ。相手がかきあげた髪をわしゃわしゃと撫でて、元通りに直してしまった。)
…たしかに、さっきのお前は情熱的だったな。俺はプリンセスの気分だったぜ。
もう一度何が嫌なのか聞かせてくれよ、天使サマ。
(思い返しては恥ずかしそうに後悔のため息をつく相手を見て笑うと、相手に腕を引かれてパーティー会場から連れ出され皆の注目を浴びて、物語に出てくるプリンセスの気分だったなんて言って相手を煽る。
相手が自分の周りに嫉妬した事実を改めて噛みしめたくて、何が嫌なのかもう一度聞かせてくれと機嫌よさそうに笑った。
沸騰する音に立ち上がり手鍋を持ち戻ってくると、マグカップにそれを注ぐ。スパイスの甘い香りが漂い美味しそうだと思いながらホットワインの入ったカップを相手に手渡そうとして、手にされた名刺を見てゲンナリした顔をした。)
…あのキザ野郎、近くの病院の医者だろ。
厄介な奴だよな、誘惑がなくてもあれだけお前にご執心なんだ。
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