Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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…相変わらずお前の家は埃ひとつないな。
(相手の家に上がると、前来た時から変わらずきれいに整頓された室内を眺めて感心半分呆れ半分に感想を口にする。
よくこんなにきれいに保てるものだと思いながら、せっかく掛けていいと言われた上着をいつものように手近なイスの背もたれに放り、気に入っているソファーに我がもの顔で腰かけた。
黒ばかりで暗い印象の自分の部屋と違って、相手の部屋は明るい雰囲気だ。本当なら片方にとって居心地のいい部屋はもう片方にとっては居心地が悪いのだろうが、相手の部屋に関してだけはその次第ではなかった。
自分の家のようにくつろいで、食器棚に向けて指を振る。2人きりの時に限っては楽をするためだけにその力を使うこともあった。)
ホットワインにでもするか、寛ぐのにちょうどいいだろ。
(ソファーに座ったまま手元にマグカップを2つと赤ワインの瓶をしっかり呼び寄せると、ベッドに倒れている相手に声をかける。
その間にジャケットを脱いで相手のブランケットを手繰り寄せると、それにくるまった。
遠慮も何もなく、断りもいれずに相手のものを好きに使いリラックスするのはいつものこと。そしてどこにいても毛布にくるまっているのは好きらしい。)
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