Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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「 ……あなたが彼を好きなように、俺だってあなたが好きなんです。あなたと一緒にいたいんです。
___でも、独りよがりになってしまったことは反省しています。
先輩を傷つけたかったわけではないんです。 」
(もう守ってもらう必要はない、という相手の言葉を聞いて自分の願いは叶わないのだということを嫌でも理解してしまった。
外に出たがる小鳥を無理やり鳥かごに入れておくように、こちらを向いていない相手の心を自分に縛りつけようとしてしまっていたのだ。
自分だって相手のことが好きなのだと拭いきれない思いをぶつけたものの、自分の想いを突き通すことに精一杯で周りが見えなくなってしまい、相手の声すらも聞けていなかったことには謝罪の言葉を伝えた。)
「 俺はやっぱり、悪魔と分かり合えるとは思いませんし馴れ合いたくもありません。
……でも、レイモンドさんはいつも正しい道を示してくれた。だから先輩がそれを選ぶなら、今だけは目を瞑ります。
もちろん先輩が堕天しそうになったら、今度こそ有無を言わさず上に連れ帰ります。 」
(なんと言われようと、悪魔は嫌いだし歩み寄ろうとも思わない。敬愛する相手の心を手に入れているあの悪魔は尚更憎らしいのだが、いつも正しい道を示してくれた相手が悪魔ごときのせいで道を踏み外すとも思えなかった。
だから地上に来てから知ったことは全て、今だけは見なかったことにしよう。…とはいえ自分が報告しなくても、天使の力を悪魔を助けるために使ったことくらいはすでにバレてしまっているかもしれないのだが。
違反行為として何かしらの罰が下るかもしれないが、悪魔と親密な関係を持っていることがバレるよりはずっとマシだろう。)
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