Devil 2021-11-21 21:57:27 |
通報 |
( 来ないでくれ、その一言で駆け寄ろうと踏み出した脚が静止した。何もしていないのに息が上がり、呆然と苦しむ相手を見ている事しか出来なかった。近寄ることさえ拒まれ、また、自分は呻く彼の支えにはなれないのだろうかと拳を握った。
どうしたら良いか分からず…先程まで近づこうとしていたその脚も、1歩、また1歩と後退る。)
「……あぁ、ほら。
彼だって、先輩と居るのを望んじゃ居ないんですよ。」
( 後退った先にトンと何かにぶつかれば、そっと肩を抱かれる。
すぐさま顔を向ければ、愛しい先輩を追ってきたのだろう、ブロンドの髪を少し乱し此方を見下ろす後輩がいた。
「 随分と苦しそうですね 」なんて呟けば、先程よりも憎しみや怒りを込めた視線で部屋の奥で苦しむ悪魔の様子を見る。その口元はそれはそれは満足そうに微笑んでいた。
_今にも零れ出しそうなほど涙をためた瞳で後輩を睨みつければ、相手のコートの胸倉を掴み引き寄せ「どういうことだ」「これがお前の言う制裁なのか 」と我慢出来ずに詰め寄った。)
トピック検索 |