Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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…っ、あ゛…レイ……ッ頼む、…頼むから来ないでくれ…!
(相手が近づくにつれて痛みは酷いものになっていき、耐えきれずに怪我をした鳥がするように羽をばたつかせた。これは紛れもなく白い羽根をもぎ取られた瞬間のあの痛みで、獣のように呻き悶えることとなった。
あいつは天使どころか、悪魔よりもずっと悪魔的だ。
相手が自分を呼ぶ声がすぐ耳元で聞こえて一瞬枕から顔を上げる。しかし相手を認識しその名前を口にするだけで、相手がすぐ隣に立っているだけで、気が狂いそうな痛みを受けることになるのだ。
ブルーの瞳が泣きそうに潤んでいるのに、今は安心させてやる余裕もない。相手を求めるように一瞬手を伸ばしたものの、それは相手に届かずシーツを握りしめた。
頼むから自分から離れて欲しいと言いながら、そんなことを言ったら相手は戻ってこないのではないかという不安もあったが、痛みに邪魔されあの天使にされたことを伝えることはできなかった。)
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