Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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( 相手が家へとやって来ていた頃、陽の光になんとか起こされ、唐牛で思考を繋ぐ。体温の低下が激しく、自分の意識が危ないことを冷静にも自覚し、未だ濡れてベタつく前髪を肩に擦りなんとか払い除ける。空腹が襲ってこないだけ助かったとでも言えようか、しかし、いつ気を失っても可笑しくはなさそうだった。
此方を拘束して行ったあの男達は朝に迎えに来ると言っていた。今が何時かは定かではないが、このままだと本当に連れていかれてしまう。)
………晴れているなら、なんとか…
アル、ベリアル….。頼む…..
( ふらつきながらもなんとか立ち上がり、拘束された身を捩りながら片方の翼を拡げた。通常通りの大きさまで拡げる事は出来なかったが、今は多少大きくできただけ十分だ。純白の羽を拡げたその刹那、1本抜け落ちた其れが突然流れゆく風に乗って舞って行く。
一羽根の便り。それは上との連絡の他に使うことは無かったが、今はこうする他なかった。しかし、一晩降られた雨により羽根は湿気り、家から少し離れたところで力なく道端に放られていた。)
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