Devil 2021-11-21 21:57:27 |
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(その日は1日ベッドから起き出すことはできず、痛みをやり過ごしながら朧げに相手のことを考えた。顔をきちんと見てはいなかったが、家を出て行く間際悲しみと怒りを湛えた瞳でこちらを見つめていたのだろう。
自分で相手を突き放し追い出しておきながら、相手が側にいて背をさすってくれていたらどれだけ良いだろうなんて身勝手なことを時折考えた。
ふと酷かった痛みが和らいだように感じて少し身動くと、時計の針は0時を過ぎていた。忌々しい1日はようやく終わったのだと深く息を吐くと、また目を閉じる。外では冷たい雨が降っているようだった。)
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