その人は、一階渡り廊下、自販機横のベンチにいた。 降り積もる雪を眺めながら、缶のホットココアに口をつけている。 「 駿河先輩……! 」 私が名前を呼ぶと、彼は横目でこちらを向く。 息を切らす私を見て、彼は一言、 「 見つかった 」 と言うと、少しほっとしたような顔をした。