医師 2021-10-10 22:42:17 |
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(絶対に治すから、と言う言葉を理解出来た訳では無いはずだ。できていたとしても信じはしなかったろう。身も精神も穢れきる様な屈辱を受け続け、特に今の主人からの暴力を受けるようになってからは、まともな精神ではとてもいられなかった。いつか助かるかも知れない、その希望を踏み躙られることが何よりも己の心を引き裂くのだ。いつからか感情を手放してしまえば、焼けた鉄を押し付けられ、戯れに毒を飲まされようと、何も感じなくてすんだ。何の反応もしなくなったエルフに主人は更に激昂し、その暴力は更に苛烈となったが、もう何もかもどうでも良くなってしまったのだ。幸い見たくもない物ばかり映す瞳は毒で霞んでしまったし、聞くに絶えない罵詈雑言も鼓膜を震わすだけ。だから男の真摯な言葉に、睫毛すら揃わない目を薄らとあけてその赤い目を覗かせたのは、偶然の他はない。最初に漏れた言葉も、もう何もかも分からなくなったうわ言だったのだろう。
その証拠に、ぐったりと無抵抗に毛布にくるまれ背負子に固定される間も、その少し開いた目はぼんやりと虚空をしばらく映しただけで、背負われた振動で再び閉じてしまって。抵抗する力もないというのも確かだが、その様子からは意思のない物扱いに慣れきってしまったことを感じさせて。)
( / お褒めの言葉ありがとうございます。そのように仰っていただけて安心致しました。
そうですね、ほとんど伏せている状態なので分かり辛いかとは思いますが、現状でも光を受ければ目の色は変わります。
最初にも申し上げた通り、意志の希薄なキャラのロルの経験がございません。ロルについてはこの様な形で問題はございませんでしょうか。
それでは未熟な点も多いですが、改めてどうぞよろしくお願い致します。)
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