>小幡くん 君は…( 診療所の扉が開く音を聞きつけ、入口まで来てみれば、そこに居たのは先日診たポメラニアンの飼い主。手に何やら甘い匂いを漂わせる箱を持っているし、飼い犬も連れていないようだけれど、ここは動物病院だ。彼がここに来る理由など一つしかない。すぐに仕事の顔になれば、やや緊張を帯びた硬い声で )…また具合が悪くなったのか?