先生 2021-10-09 22:19:31 |
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>小幡くん
…僕に?( 唐突な告白に、つい訝しむような声が漏れてしまう。悪戯か何かかと思ったけれど、驚くべきことに彼からそういった色は微塵も見て取れない。親に自分の罪を告白する子どものように、飼い主に叱られている犬のように、ただ項垂れて僕の言葉を待っている。さて、どうしたものか、と困惑気味に視線を横にずらす。僕は決して人付き合いが得意でも、好きでもない。しかし、こうして健気に求めてくれる相手を突っ撥ねるほど嫌いというわけでもないのだ。もちろん、一緒にいて居心地の悪くない相手には限るけれど。悩んだ末、発した言葉は何とも煮え切らないもので。彼が叱られた犬であれば、こちらは警戒心の強い猫だ )…言っておくけれど、僕は話が上手い方でも、愛想が良い方でもないぞ。
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