セイチャットファンさん 2021-08-12 18:09:13 |
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>蛇毘
(ぎらり。
三対の瞳が、そうして赤い雲に覆われて見えぬ先の月を見通す男を睨みつける。
蛇毘の視線の先にひらりと舞い立ったそれは、一見して人の形を成していた。
背には猛禽めいた巨翼! 三首の鳥の頭を持ち、その腕には剣の柄が握られている。
──妖分類、尚伏! 所持するそれは月が満ちれば、夜が深ければ尚力を増す不可視の刃を生み出す『朔剣』!
……時刻・夜! 雲の上に昇る月は満月!
その刃は、二十の歩幅があろうとも蛇毘の首を断ち切る力を持つ!
「そのような芥共を蹴散らした程度で驕るとは、笑止千万ッ!」
「十二天将、何するものぞ!」
「我が刃は既に貴様を射程に捉えッッッ──」
けたたましく鳴く鳥の化生。 その背後の空に、きらりと流星が尾を引く。
『遡剣』の切れ味、射程共に既にその男を捉えている。
だが、唯一。 未だに振られてはいなかった。
──カ、ァァンッッ!! 音の壁を叩き、一筋の光が夜空を翔ける。
迸る熱、光。 それが『通り抜けた』時、鳥の怪物の姿は四散し。
己の死を悟ることも無く、鳥妖は沈黙。
ざりぃぃいっっっ! 地に轍の如き焔の尾を引きながら、何かが『着弾』した。 )
(/結構手癖でこういうのやっちゃうんですけど、これって美化?ってやつになっちゃうんですかね)
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