着ぐるみオニ 2021-06-29 23:17:13 |
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[ 鬼月 虎太郎 ]
ゆーた!……じゃねえじゃん。
(リビングの扉が開けば待ってましたと言わんばかりに出迎えに向かうも、帰ってきたのはは目当ての人物では無くちぇっ、と子供っぽく唇を尖らせて。相手が突っ掛かってくるのはいつものこと故に歯牙に掛けず、ふら~っと定位置であるソファに戻っていき。おやつに貰ったドーナツに手を伸ばし膨らんだ頬をもぐもぐ動かしながら、)
お前髪…信じられねぇくらいダセェことになってんぞ、風呂上がりかよ。
(名前を使われた事なんて知る由もなく、昇降口での一件も自分にとっては既に遠い出来事も同然。わざわざ話題に出さない代わりに何故かボサボサに乱れている金髪をマイペースに指摘し。言い方こそ素直過ぎるものの純粋に何でそんな有様になってんのか不思議で丸い瞳を更に丸めて、)
[ 桃風 優太 ]
痛……ッ、やだ、離せって…!
(手首の痛みに顔を顰めたのも束の間。なるべく距離を取っていたのに密着されれば瞬間体の芯から不安や焦り、嫌悪といった感情がゾワッと一気に溢れ出して。匂いが…こんなに近付かれたらヒトだとバレる、嫌だ、どうしよう、どうしよう、どうしよう──兎に角ヒトだとバレたくなくてがむしゃらに抵抗すると、そんな自分の首をオニは暴れる獲物を仕留めるかの如く絞めてきて息が出来なくなる、)
ぐっ、う゛……あ゛、
(ぎちぎちと肌に食い込む指。このままじゃ本当に殺される。絶体絶命の危機だからか、子供の頃から自分をピンチから救ってくれた幼馴染の顔が浮かぶ。彼のように腕っ節が立つ訳ではないし、度胸だって無いけどあまりに理不尽な状況と横暴な相手に恐怖を超えて、頭に血が昇ってきて。掠れた声で「お前なんかに、やられて、たまるか…」と首を絞められて尚、キッと反抗的な目を向け。意識が朦朧とするなか護身用にスラックスに忍ばせていた催涙スプレーを握ると相手の前に突きつけ、感情のままに引き金を引こうとし、)
(/背後から失礼します。虎太郎ですがあだ名は「トラ」ですが、名前は普通に「こたろう」で大丈夫です!紛らわしくて申し訳ないです…。)
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