無気力先生 2021-06-11 21:00:35 |
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(夏休み真っ只中の補習をこれ程までに待ち望んだ日があっただろうか。動機こそ不順であるものの成績不振をどうにかしたい気持ちは少なからず存在しており、普段より軽い足取りで傾斜のゆるやかな坂を駆け上がり、風を切って校門を抜ける。何せ長期休み期間に学校を訪れたのは初めての事で、イレギュラーな電車の到着時刻を確認し忘れた数時間前の自分を呪いながら、それでもお目当ての先生に会える喜びが胸中の大部分を占めており。二段飛ばしで階段を上り、ガラリと軽快な音を立て教室後方の引き戸を開くと、既に教卓で待機する彼の姿を視界に捉えて。「────先生!俺、遅れて……」遅れてすみませんだとか、電車を逃してだとか言いたい事は色々とあったが、走り疲れて乱れた呼吸と心拍数を整えるのにしばらく必死で。指定された席へ足を向けると、教室が彼を除き空である事に少し遅れて気が付いて) え、……他の奴らは?遅刻?
(/初回ロルの投下ありがとうございます! 補習が個別指導になる流れが思い付いておりませんでしたので、自然な流れを提供して頂き感謝です…!終止形等はこちらも使用する傾向にありますので、こちらこそロルの形態に関してなど何かございましたらその都度仰って頂ければと思います…!)
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