〆　あまつさえ、闇に迷いて 。

…貴方が必死に足掻いたその過去は、今に繋がってるんじゃないかな。もういいや、って救われる事を諦めたのかもしれないけど…きっと何処かで生きる事は諦めなかったから、今ここに貴方が居るんだよ。
(　此処へ来たのが幾らか経験を積んでいる者なら、彼らの事を少しでも知っている者ならまた違ったのかもしれない。何も分かっていない己の言葉は所詮ただの綺麗事でしかなく、吐き捨てられるような言葉が胸の奥に深く突き刺さるが、相手や他の刀達が背負っているものがどれほど大きく重いものなのかを身を持って知り。それと同時に彼からどんな想いよりも強く、生きたい、という意思を初めて感じて。肌にひしひしと伝って来る殺気が消えたのか和らいだのか、漸く彼自身と向き合えたように思え、いつの間にか強張っていた表情を微かに和らげていき。ここで間違えてしまえばまた振り出しか、更に状況を悪くしてしまうことは目に見えているため一呼吸おき、距離を詰めるようなこともなく座り込んだままもう一度だけと静かに手当てを懇願して深々と頭を下げ　)
全部、綺麗事かもしれないけど。生きたいなら、大切な人達に生きていて欲しいなら…私に手当てをさせてください。