理仁 2021-05-01 16:25:36 |
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えっ、あ、お、俺に言われても……っ?
(へへ、と笑っていれば視界の隅で彼が近づいてきたのが分かった。何かと振り向けば思いのほか彼の顔が近く、細まった彼の目が自分を絡め取り動きを止めさせる。拒絶することは出来たのにじっとこちらを見る視線だけでそれが出来なくなり息を詰めてしまっていた。もう少しで唇が重なろうとする時に鼻先がぶつかって彼の肩が揺れるのと同時に自分の金縛りも溶けて「えっ、」と声が零れる。結局自分に触れたのは唇ではなく額だったが、自分を問い質すような言葉に戸惑いの言葉を返して。責められても自覚は無いので疑問しか浮かばないのだ。少しして彼は落ち着いたのか離れると緩く頭を一撫でしてから用意してくると言って姿を消した。その後ろ姿を眺めつつ、ドキドキと高鳴る心臓を抑えようと服の上から胸を押さえるも逆に先程までのことを意識してしまって止めるのは難しそうだった。
どうにか彼が帰ってくるまでに頬の赤みだけでも取らねばと考えながら、落ち着かせるためにも自分もバックを取りに行き。リビングに戻ると、少しは鼓動が落ち着いてきたのでソファーに座って昨日のように拒絶すれば良かったのにそれが出来なかった自分の変化に疑問を浮かべつつため息を零して)
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