ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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― 旅館での続き ―
>張
お前な…、急にやめろ。
(此方を慕っているから待っているのだと聞くと少し驚いた顔を向け、照れて笑っている張の顔を無言で眺めていたが皆が此方を慕うのは畏怖の念や恐れからくるものでは無い事を聞かされて少しだけ心が軽くなり、ただ互いに気恥ずかしくなるような物言いはやめろと決まり悪そうに苦笑して顔を逸らしつつ再び廊下を歩いて。襖から漏れる明かりを浴びると賑やかな宴会場へと入り、席へと歩いていく際にも多方面から掛けられる祝辞の言葉へと笑んで短い感謝を告げながら)
ありがとうよ、皆揃ったな。…政権が変わって新年早々、相変わらずの面子が揃って何よりだ。
怪我へ障らない程度に今夜は皆で賑やかに楽しんでくれ。
(己の席へ座ると政権の交代を祝うべく集まった彼等を一瞥し、挨拶はそこそこに新年のスタートを盛大に切ろうと声を掛け。歪な個性の集まりである者達の宴会が静かな夜の旅館から愉しそうに漏れて響き渡り)
>all
―― 半刻後、旅館の庭園 ――
……、
(途中で宴会から抜けてきたのか背筋が伸びるような厳かな外の空気も心地良く感じられ、凛とした空気に包まれる静寂な森と庭園の景色に身を置きながら少し離れたところまでゆったりと歩いて来たのか珍しく雪の積もっていない遠山から庭池の石燈籠の方角に視線を据え、煙管の煙がふわりと夜風へ流れて)
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