ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>火黒
藍緋「…ッ、……ただいま。ッ火黒…、」
(頭をぽんぽんと宥められる、私の声にならなかった言葉を何も言わずに分かってくれる。そんな優しい手付きと声にどんどん涙が溢れてくる、だって大変だったのは明らかに火黒の方だ、なのに私の事を一番に気遣ってくれるのがいつもの彼だった。それだけでもう涙は止まらない、火黒の着物の襟をぎゅっと握り彼の胸元に涙が滲むけど構わず泣いてしまった。おかえり、って言われた事がただただ嬉しくて、なけなしの絞り出した声でただいまを彼に返す)
藍緋「ッた、大変だったのはお前じゃないか…。子供達もこんなに強くて……立派に育って…、それにとても優しい、素直で良い子達だ、……っ、火黒、…かぐろ、ひ、……一人にしてごめんね、っ?…ごめん、」
(しゃくりあげるから途切れ途切れな声が震えて謝ってしまう、結局私は火黒と子供達を残して死んでしまった事をずっと後悔していた。けど植物の花の私に会いに来てくれていた火黒はそんな大変さとか弱音を一切口にしていなかったのを思い出す。思い出されるのは…子供達の成長を報告しにきてくれたり、焔が結婚すると決まった時にも…火黒はちょっとしんみりしてたのも。そして私が咲いてる場所まで花嫁姿の焔とご主人さん、火黒達の皆で報告に見せに来てくれてた事も。私は嬉しかった。ちゃんと見ていたよ。本当はありがとうと言いたいのに、やっぱり謝ってしまう)
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