ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>藍緋
……、
(華奢な指先が頬に触れると視線を相手の顔へと戻し、じっと見つめる黒い瞳の動きと観察癖が何処か懐かしくて目元が優しげになり。確かめる手付きに大人しくしながらあの頃と変わらない容姿と眼差しに思わず眉尾が落ち。質問に答えようと視線を柔らかく下方へと外して『黒芒楼ってのは…、黒芒(くろすすき)の化け狐が土地神として支配してた広大な城の名前さ。いつからかそこを根城に暗躍してる組織を表す名前になってたけどね…。』と、説明する途中妖かと聞かれ。伏せていた視線を上げるなり"何故此方を見つめる際にそんな顔をするのか"と尋ねられると一瞬肩肘を強張らせ、軈て相手へと申し訳無さそうに笑むと頬を包む手のひらの体温が懐かしくて)
…俺は妖だ、ひっそり見守りたかった、から。気配を消す為にコイツで力を抑えてた。
以前の藍緋を知ってるから。近くで見ると益々そのままで…、生き返ったみたいに見えちまって。
こう言われるのは変な気分なんだろうけど…また会えて嬉しい、藍緋。…相変わらず綺麗だ、
(植えた小さな花がゆっくりと200年を経て再び妖としてこの世に返り咲いた事、それだけでも奇跡だと思えながら姿形もまるであの頃の相手と変わらぬ姿で。また新しい妖として命を歩み出した彼女にとって困惑する事態は避けたいのにまた会えて嬉しいと素直に喜び、花と同じ幻想的なブルーの髪色や惹き込まれるような夜色の瞳が相変わらず綺麗だと)
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