ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>火黒
藍緋「…、」
(腰から引き寄せられて火黒の元に収まると安心する、きっと泣き腫らした顔が不細工だ。ふっと目の前が翳って優しいキスをする。泣きそうな程に震えそう、唇同士が食んで官能的なキスをする火黒に私の心臓の音がバクバクと止まない。う、想像以上にキスが上手過ぎる…、食み合ってから至近距離で離れる火黒の面差しにボーッとしたようなとろんと目と脳が蕩けてしてしまう、「クラクラする匂い」って笑う吐息の火黒の声にまた顔が赤くなる、妖花が雄を誘う匂いなのか、またも噎せかえりそうな程の甘い花の香りがする。誰かと寝たのかなんて、疑心暗鬼になって泣いていた私の目尻に愛しげに降る火黒からのキスの雨、そのひとつひとつに不安が少しずつ溶かされていくようだ。いつも私の事を思ってくれる彼の優しさを享受して胸がいっぱいになる、心拍数の上がる熱を含んだ吐息をはいて、耳や髪の地肌に触れる指の腹を感じながら布の擦れる音が聴こえる、クラクラするような花の瑞々しい甘ったるい匂いが部屋に充満するのを感じて。私も彼の胸元に手を這わせる、充足する思いを胸に心と同時に身体的にも愛されるという事を身体に覚えた)
~10年後~藍緋の勤めてるラボ
藍緋「火黒ッ…、ちょうど今から降りる所だったんだ。」
(彼の着ているシャツとお揃いの生地でのワンピース、切り替えには黒いサテン地のベルトが付いてる。それを着ている上に白衣を羽織っていた、ちょうど首から名札を外していた所で火黒が現れて、ぱっと嬉しそうに振り返るとすらりと背が高い彼はスーツをすんなり着こなしているのがカッコ良くて…少し高揚する顔を染める。な、慣れてる筈なんだけど。ラボの同僚達がより一層とても黄色い声で騒いでいる。いつも遅くなったら火黒が迎えに来てくれる時も、同僚達はソワソワして手を止めてしまう。…ふ、複雑だ。膝から見える小さな手指達を見付けて笑う)
藍緋「…焔(ほむら)、紺夜(こうや)、隠れてるの失敗してるぞ。」
(長い黒髪で前髪と毛先を切り揃えている、とてもおませで美人な赤い瞳の女の子(10歳)は焔(ほむら)、私によく似た青い髪の、一重で黒い瞳の男の子(6歳)で少し無口で人見知りな紺夜(こうや)だ。姉弟で隠れ切れていない様子に我が子ながら癒されて膝に手を置きながら呼んでみる)
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