ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>火黒、術師の人間
藍緋「う"、うぅ…、分かった。取り乱してすまない…、」
(此方がぶっ倒れるから落ち着けと火黒に言われて分かったと揺らす手を止め蚊の鳴く音のように小声でごめんと謝る、う"ぅ、妖犬め、要らん事を火黒にバラされてしまった…。恥ずか死って本当にありそうだ。顔と身体の熱が引かない、ヤバい、絶対花の匂いが濃くなってるけど、目の前の火黒も何も言わずに黙ってる。…お前ホント良い奴だな。不必要な事は黙ってくれてるしいざとなれば凄く頼りになる、全身包帯の妖だけど紫遠とか姫にもそりゃモテる筈だ…)
藍緋「……火黒、……、」
(術師の人間に烏森に来る事を挙げられたけど否定する火黒、その理由に瞳が揺らぐ。黒い着流しの大きな背中を見ながらぎゅっと着物の生地を握る、あんなに戦闘狂だった彼は…私と居られる限られた時間を優先してくれている。人型で戦闘型の妖は、自分の命より戦闘を優先する凶悪な妖、なのに火黒はこちらを優先してくれてる。そんな事が分かって、…嬉しくて涙が目に溜まる。彼の為に少しでも長生きしなければ、そう思える。泣いてばかりでは駄目だ。何か道があるなら考えなければ。手を振ってから丁寧な挨拶を背中をする火黒のその片腕に私も掴まって、火黒の袖先は炎みたいだ。夜闇に炎がまた咲く、烏森の地からと共に消えて)
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