ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>藍緋
そんな事言うな、お前まで、……頼む、
(刀を持つ手に相手の手が触れ、"自分はもういい"と儚げに笑む顔を目にするとやめてくれと溢し。己の力が及ばぬ状況に刀を下げ、止血が間に合わないのか徐々に湿ってくる布地に片手が強張り。また自らの手で何かを失う、それが耐え切れずに彼女の傷口を押さえたまま黒芒の主へ"頼む"と静かに頭を下げて)
>化け狐、藍緋
……、
(土地神から治してやっても良いと言われ、気分屋な九尾のふわふわとした尾で藍緋を覆うと傷口が塞がったのか此方も押さえていた手を退けて。昏睡しかけていた瞼から再び黒い瞳が覗くと呼吸を忘れていたかのように安堵し。此方の片手を持ったまま起き上がろうとするその背を片腕で支え)
…頭が暇かよ狐。
(顔を染める藍緋が見えながら揶揄い好きな黒芒の狐には呆れ気味に返し。世話をしてきた藍緋に餞の言葉を送る土地神の様子には此方も少し態度を改めて、大事にしろとの声には答えぬまま視線を向け。例え気紛れであったとしても瀕死であった彼女を助けた土地神へと『…化け狐、こいつを助けてくれた事には感謝する。助けられると思った奴はお前しか浮かばなかった。』と、相手の力を認めているような台詞を溢しながら遅蒔きの感謝を述べて)
……、
(瓦礫の向こうで手を振る黒芒の主と傍に居る白を眺め、彼は恐らく黒芒の主とこのまま命運を共にするのだろうと悟り。二人に手を伸ばす藍緋に『行くぞ、じきに此所も潰れる。』と、落ちてくる瓦礫の破片から彼女の手を庇うなりその場から共に姿を消して)
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