ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>火黒
藍緋「火黒…、」
(姿形が違えど声で分かる、火黒だ。出口を塞がれる脚からその顔を見上げる、私の作った人皮の作品だがあの人間の男の顔とこの顔が瓜二つとは皮肉だ。挨拶も無しに何処へ行くと言ったような軽い世間話のような口調、けど有無を言わさない赤い瞳に尻込みしそうだ。そう、外見は同じだが…火黒が纏うと邪悪な狂気が漏れ出ている。記憶にあるあの人間の男の顔付きとはまるで別人だと…ふっとその顔を観察するよう見つめてしまう。着るものによってこうも違うのだな。侵入者の人間相手にハンデのつもりで妖力を抑える人皮を被ってやってるのだろう)
藍緋「……私が何処へ行こうと関係無いだろう、お前こそ…外で侵入者の人間と交戦してたんじゃなかったのか?」
(ああ、此処を出ればもう会えないのか。別れの最後はいつもの火黒の顔と姿を見たかったものだと思う自分が不思議だ、あれだけこの人間の顔を作ってきたのに。そんな事は言えずに飲み込んで、また自分の心にキツく蓋を閉じ、素直になれず目を逸らして関係無いと)
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