ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>影原詩乃、(張)
玲士(れいじ)「はぁ、…って。お前体力無さ過ぎだろ。ん、水。まだ口付けてねぇから。」
(三人で何とか警官(自称)の補導を撒き、ある程度石畳の街中まで走って来ると熱された肺に冷たい空気が入り込み。兄弟で一息付いてはかなり息を切らしている相手を仰ぎ見ながらアルミ製の小さな水筒を女性へとゆっくり片手で差し出して。何とか絞り出された声には腰に手を当てた仁王立ちスタイルで)
玲士(れいじ)「ん、そうだ。…俺は入り口の気配を辿るのに長けてる。その見付けた入り口を安定させるのに長けてるのは弟の燈だ。…入り口は常に移動してる。今はあっちの方向を目指して…、」
(相手がこの世界に飛ばされたのも何か不思議な力が働いているのか、過去の時代に迷い込んでしまった彼女には自分達兄弟の得手不手を補い合わせたような時空の探索法と帰り方を先に明かして。まだ微々たる気配だが概ねの場所を察知しているのかちょうど寺のある方角を指(さ)したところで)
燈(ともり)「…アっ!オ父サンっオ母サン!」
玲士(れいじ)「…燈!行くなっ…」
(弟が嬉しそうに叫んでその方向を見れば確かに自分達の両親が遠くの方で歩いていて。今の年代を考えるとぎょっとしつつも飛び出していこうとする燈を止めに入り。まだ自分達が生まれていない年代の両親を眺めるのは不思議な気分だが石橋の影から兄弟二人でじっとそれを眺め)
玲士(れいじ)「……、行こう。」
燈(ともり)「…ウン。…オ姉チャン、兄妹居ルノ…?ア、オ名前…」
(二人共とても幸せそうだ。そんな感想を抱いてはざらりとした冷たい石橋の柱から手を離して"行こう"と玲士が呟き。燈も両親の待つ家に早くて帰りたいのか素直に頷いて。その場を見付からないように歩き出しながら燈がそっと詩乃の温かい手を繋ぐと小さくにこりと笑い、お姉ちゃんと呼んだ際にそういえばまだ名前を知らないと気付いて)
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