ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>志々雄
ハチ「ナ、ナンダ…。フフ、…仕方ナイダロウ、私ハコレシカ分カラナイノダカラ…」
(何となくからかっていたら、その相手の表情がなんとなく恨めしげに変わり、片手は降ろされて。表情からして、そしてよく自分の顔に触れたがる彼からして、その手は次にどこへ向かうのだろうとなんとなく動向を見ていると、自分の耳にそれは伸ばされると共に、軽く摘んでは伸ばされて。朝の空気に冷やされていた耳の先にじわりと彼の指の熱が伝わる上左右に伸ばされるのは擽ったくてつい笑ってしまいながら、彼の揶揄返しを受けては、ただそれしか知らなかったのだとなんとも弱い言い訳を返し。私は私を大切にできるだろうか、大切にするとはなんだろう。分からない。ただ、確かに自己形成に次の段階の降りる瞬間が来ているのだった。)
「ンッ……、ンフフ、フゥ……。…アア、ソウ擽ラナクトモ…分カッタ。任セテモイイノダロウ?ンン…、分カッタ…」
(大きな手に脇腹を擽られるとどうしても耐えられないのか変な声に次いで吹き出しながら、仕置じみたそれと、言い聞かせるかのような問いかけにはただ観念したように任せるとすっかり励まされながら返事して。逆に任せた方が楽だろうに、代わりにやらせてしまえば、掃除させてしまえば楽だろうに、というかしてもいいのに。それをせずに自分の方が大切だからと否定するその姿勢は、深い優しさが見えるようで、ただただ彼が彼でよかったものと思うようで。気がつけばすっかり不安も取り払われているのだった。)
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